2020/10/07
問いかけ
From 吉永信昭(よしながのぶあき)
@福岡県久留米市
子どもの考えを引きだそうとする時に、問いかけは重要です。
この時に「はい」「いいえ」だけで答えられる質問(クローズドクエスチョン)をするだけでは、子どもの思考のスイッチはうまく入りません。
例えば、幼稚園の子どもたちに何かの行動を起こさせたい時に、「〇〇をしましょうね」といった話をしたとします。
その時に「先生の言っていることがわかりましたか?」と聞いた時に、子どもたちは大きな声で「はい」と返事をすると思います。
「先生のいうことがわかりましたか?」「これからきちんと〇〇をできますか?」と聞いたとしても、
ほとんどの子どもたちは、大きな声で「はい」と答えます。
これって、子どもたちは本当に理解できているものなのでしょうか?
もちろん、大人の話の内容をきちんと理解してきちんと行動を改善できるお子さんもいます。
でも、もしかすると中には、よくわかっていないけど、ただ「はい」と答えているだけのお子さんもいるかもしれません。
これは幼稚園での話に限った話ではありません。
小学校や中学校の指導現場、家での親子での会話、スポーツ指導の現場でも頻繁に見かけるシーンです。
そして子どもの行動が改善できない時に、「この前ちゃんと言ったよね」とか「あの時ちゃんと話したのに、あなたはなんでできないの?」なんて具合に、できない子どもにイライラしてしまい、子どもをせめて説教してしまうことっていうのもよくあります。
よくよく考えてみると、子どもの行動が変わらなくても無理はありませんよね。
なぜかというと、ただ「はい」と答えているだけで、頭の中で思考する作業が抜けていたからです。
そこで、子どもの考えを引き出したい時には、「5W1H」を使った質問(オープンクエスチョン)をするのが有効だと言われています。
5W1Hの質問とは、
What(何が?)
When(いつ?)
Where(どこで?)
Who(誰が?)
Why(なぜ?)
How(どうやって?)
です。
少しこのような質問することで、子どもは頭の中で自分で考えて答えなくてはならなくなります。
5W1Hの質問を会話の中で少し意識して使うだけで、子どもは自分で考えて自分の意見を少しずつ言えるようになります。
ただ、子どもによっては、この質問をぶつけても、「わからないよ」という一言をいうだけで、答えが返ってこなくて黙り込んでしまうなんてこともあります。
そんな時には、選択肢を与える質問をするようにしたら良いと思います。
Which(どっち?)を使った質問をしてみるのです。
「〇〇と△△のどっちがいいと思うの?」とか
「〇〇と△△なら、どっちの方がいいの?」と言ったように
子どもが答えを答えやすくするために、質問の答えの選択肢をこちらで用意してあげることも、
ステップとしては必要になる時もあります。
この答えの選択肢を与えるだけでも、子どもの思考のスイッチは入ります。
誰かに言われたままやることと、自分が考えた末に決めたことでは、どっちの方がより行動を起こしやすいかはいうまでもありません。
日頃から自分が子どもたちに向かってどんな問いかけをしているのかを、注意して振り返ってみるのも良いと思います。
自分の子どもへのアプローチを変えるだけで、子どもの行動は変わっていきます。
子ども自身の思考のスイッチが入るようにコミュニケーションをとってみましょう。
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