2021/05/27
褒めるとき、叱るとき
From 吉永信昭(よしながのぶあき)
@大分県宇佐市
人を褒めるときと叱るときには、それぞれにポイントがあります。
「褒めるときは存在を褒めて、叱るときは行動を叱る」ことが大切になります。
例えば、ある子どもが散らかっているゴミに気がついてそれを拾ったとします。
そのときに
「いいことをしたね。素晴らしい。みんなのためになることをしたね」と、やった行動について褒めることがあります。
これよりも、
「君はよく気づける子だね。素晴らしい子だ。みんなのためになれる優しい子だね。」と、その子の人柄を褒めるようにした方が、道徳的な行いが増えていくということが心理学の実験からわかっているようです。
確かに自分が何かいいことをしたときに、他の誰かから「いいことをしましたね」と行動に結びつけて褒められるよりも、「いい人ですね」と、自分の存在について認めてもらったほうが、嬉しい気持ちが大きくなったり、自分でもその気になったりします。
「あなたは〇〇な人だ」と、自分でも気づいてないようなことを存在として褒められることで、その人自身も自覚してそうしたポジティブな面が伸ばされていくのかもしれません。
逆に、何か失敗をして叱ったり、注意したりするときには、
「お前はダメなやつだ。なんでこんなこともできないんだ」などと、その人の存在や人格に結びつけて叱ってはいけません。
「やり方がよくなかった。次はこうやってみたらいいよ。」とか、「タイミングがよくなかった。次の機会にやってみよう」とか、行動や環境と結びつけて叱る方が、よくない行動を素直に修正してもらえるようになると思います。
褒めるとき、叱るときに、ついつい自分の感情を相手にぶつけてしまうだけになってしまうことはよくあります。
相手の目線から見て、どのような声かけをしたほうが心に残りやすいのかは、ちょっとしたことで大きな影響の違いがあります。
「褒めるときは存在を褒めて、叱るときは行動を叱る」ことをポイントにしてみてください。
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