2020/08/24
青の洞門
From 吉永信昭(よしながのぶあき)
@大分県中津市本耶馬溪町
今日は大分県中津市本耶馬溪町にある青の洞門に行ってきました。
青の洞門は、山国川に面してそそりたつ断崖絶壁の競秀峰の裾にあるトンネルです。
およそ250年前に、諸国遍歴の旅の途中にここに立ち寄った禅海和尚が、断崖絶壁に鎖のみで結ばれた難所で通行人が命を落とすのを見て、ここにトンネルを掘って人々が安全に通行できる道を作ろうとノミと槌だけを使って30年かけて掘り抜いたと言われています。
当時の隧道部分も少し残されていて、禅海和尚が魂を込めて堀り進んだノミの跡を今でも見ることができます。
しかし現代の技術であればこのトンネルも数年で完成するのでしょうが、30年もの長い歳月をかけて手彫りでコツコツと掘り続ける思いとは、どんなものだったのでしょう。
青の洞門が完成したおかかげで、ここを通る全ての旅人が救われることになりました。
コツコツとノミと槌を使ってトンネルをほる思いとは、犠牲になったたくさんの人を救いたいという和尚の慈悲の心から生じたものです。
それでも30年間という時間はとんでもない時間です。
偉業を成し遂げる人々は、なぜこのように長い時間でも諦めずにやり遂げることができるのでしょうか?
おそらく彼らには完成した時の未来像がはっきりと見えているからなのでしょう。
「これをやることで〇〇は絶対に△△になる」
という明確な未来像があるからこそ、とんでもないことを成し遂げることができるのでしょう。
「今の行動がどんな未来に繋がっていくのか」
明確な未来像を持てることで、どんなに困難で苦しいことでも、ワクワクした気持ちで努力できたり、やり遂げることができたりするマインドの持ち主になれるのかもしれません。
青の洞門を通るときには禅海和尚の偉業に圧倒されながらも、ふとそんなことを思ってしまいます。
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