2021/01/28
好きなことを極めると
From 吉永信昭(よしながのぶあき)
@福岡県久留米市
脳には「汎化(はんか)」という特徴があります。
これは、何かひとつの能力が伸びると、それには関係しない部分の能力も伸びていくというものです。
子どもにとって好奇心は成長するための行動に必要なエネルギーです。
子どもたちがあることに夢中になって、それに関することばかり調べたり、練習したりすることを心配してしまうお母さんも少なくないと思います。
子どもの好奇心に従って伸ばしてやることは、脳の成長にも繋がっていきます。
脳の「汎化」に話を戻しますが、何かひとつの分野に集中して取り組むことで脳内は、それに関連する神経細胞のネットワークを強化していきます。
このネットワークは使えば使うほど、太く丈夫なものになっていきます。
例えば、運動を担当する町域を鍛えると、その領域内の神経細胞同士をつなぐネットワークは増えて、どんどん太くなっていきます。
それと同時に、このネットワークは運動に関連する他の領域にも伸びていきます。
例えば、サッカーのパス練習をするときに、ボールの到達地点を予測するために、記憶や理解や思考といったネットワークも強化されていきます。
何かひとつでも秀でた能力を磨くことによって、それによって他の能力も引き上げられることになるのです。
脳は「汎化」という特徴を持っているために、何か得意なことがあることは、それだけで脳全体の機能を向上させることにつながるというわけです。
子どもが何かにのめり込んで好きなことを極めることは、子どもの能力を伸ばす上でとても良い影響を与えるということです。
これは勉強でも同じことが言えます。
得意な教科と苦手な教科は誰にでもあります。
苦手な教科があると、それが気になって「苦手な教科をいっぱい勉強しなさい」と言ってしまうこともあるのですが、もしかすると、まずは得意教科を徹底的に伸ばした方が、成績全体をあげていくことにつながるかもしれません。
苦手な教科を無理矢理やらせることで、一番大切な勉強への好奇心を奪ってしまっては何にもなりません。
子どものやる気や自信という面から見ても、得意なことを伸ばすことを優先した方が良さそうです。
さらに好きなことを極めることで、何かを習得する経験値が上がることになります。
「どうやればマスターできるのか」といったことがわかるようになります。
好きなことに夢中になることで、そこから「努力の仕方」や「マスターするコツ」などを学んでいくことができます。
それを他の分野でも自然に応用することができるようになります。
子どもの好奇心は大切にしたいものです。
好きなことを極めることで、脳を成長させることやマスターする習得するプロセスを学ぶことができます。
特に子どもが幼いうちは、子どもの好きなこと、子どもの得意なことを伸ばしてあげるようにしてください。
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