2020/12/03
「自分で決める」こと
From 吉永信昭(よしながのぶあき)
@福岡県久留米市
本物の自信を身につけるためには、自分で何かを成し遂げたという経験やその経験で得られた達成感が必要です。
そして、その経験や達成感を得るにはやはり時間が必要です。
だから自分で自分を良い方向へと導いていこうとする自己教育力というものが必要になります。
「自己教育力」とは、自分で目標を設定して、それを自覚しながら、目標に向かって自ら働きかけ、自己コントロールをしながら、自らの成長を継続的に図っていこうとすることであり、自分自身を教育する力のことです。
この「自己教育力」を伸ばすための方法のひとつが、「自分で決める」ことです。
世界で活躍したイチロー選手や本田圭佑選手などは、自己教育力がとても高いと言えます。
二人の選手がともに小学校6年生の時に書いた卒業文集の中で、将来の活躍を宣言するかのような内容の作文を書いていたというのは有名な話ですが、その作文を読んでみると本当に驚かされます。
自分の夢があって、その夢を実現するためにやらないといけないことを、きちんと自覚しています。
自分のやることを自分で決めていて、そのための努力を積み上げていった結果が、とんでもない結果に繋がっていったというわけです。
「自分の事だから自分で決めるのは当たり前だ」と思うかもしれませんが、実際にはそう簡単にはいきません。
誰かに何かを言われたり、その時の状況に左右されて、自分の考えがぶれてしまい、「本当はやりたくないのしょうがないけどやらないといけない」といった結果になることも少なくありません。
心理学の理論に、「人間は自分が決めた割合が多いほどやる気を出せる」ということがわかっています。
「成績が上がったら好きなものを買ってあげる」とか「試合に負けたらコーチから怒られる」というような外からの動機付けを「外発的動機づけ」というのですが、これでは、本物の自信をつけることはできません。
何より外発的動機づけでは、モチベーションが長く続かなかったり、目標を達成すると、それ以上に頑張ろうとしなくなったり、何かご褒美がないと動けなくなると言った弊害もあります。
自分からやりたいと思ってやる内からの動機付けを「内発的動機づけ」と言います。
本物のモチベーションは、内発的付き付からしか生まれないということも教育分野でも言われるようになりました。
「自分で決める」こと、自分の心に火をつけて、自分のためコツコツと努力を続けていくこと。
そうした「自己教育力」の高い人材がこれからの社会には求められてきます。
「誰かに言われてやる」ことから、「自分で決める」ことに少しずつでもいいから変えていくようにしたいですね。
そして子どもたちには「自分で決める」経験を増やし、失敗した時も誰かのせいにするのではなく、その失敗から立ち上がるたくましさまでも身につけさせてあげたいものです。
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