2020/11/12
デュアルタスク(二重課題)
From 吉永信昭(よしながのぶあき)
@福岡県久留米市
デュアルタスクとは、二つの課題を同時に行うことです。
「〇〇しながら△△する」
例えば、手拍子しながら歩くことや、数の計算をしながら手を動かしたりするのもそうです。
デュアルタスクを行うと運動と思考を司っている脳の前頭葉の血流量が増加し脳を活性化することができます。
認知機能の向上や転倒防止にも効果があるとされています。
今、子どもたちの運動教室や高齢者の健康教室でも脳の活性化を図るためにデュアルタスクをさせていますが、やはり、やればやるほど反応が早くなったり、スムーズにできるようになり効果を実感しています。
さて、サッカーでは「周りを観ること」が基本です。
指導するときにも「状況を観ながらプレイする」ことを要求していきます。
しかし実際には、これがなかなかできない子どもたちが多いのです。
ドリブルすることに一生懸命になりすぎて、周りの状況が見えていない。
ボールばかりに注意がいきすぎて、自分のマークの相手を見失ってしまう。
サッカーは「〇〇しながら△△する」プレイの連続です。
ボール、味方、相手、ゴール、スペースがどうなっているかときちんと状況を把握しながら、適切なプレイを選択して実行して行かなくてはいけません。
脳の活動としてはかなりのものです。
もしかすると「〇〇しながら△△する」ことが苦手な子どもに対しては、そうした脳へのアプローチも必要なのではないかなと最近つくづく思うようになりました。
だからと言ってそれだけをやっていてもサッカーは上達しないので、コーチとしては選手を向上させるために「何が必要で、それをどうやって、どの程度」トレーニングで刺激を与えていくのかを、しっかりとプランニングして検証していくことが大切になります。
「なんでこの選手は周りが観えないのかな?」と思ったときには、
「どうやったら、周りが観えるようになるのかな?」と自分に質問してみると、
何かアイデアが浮かんでくるかもしれません。
皆さんも是非試してみてください。
そして、もう一つ大切なのは検証です。
なんでもやりっぱなしになっては、せっかくやった意義が薄れてしまいます。
「結果、どうなったのか」
ここをしっかり見極めて、さらに改善していくことで、自分の使えるトレーニングのレパートリーは増えていきます。
「デュアルタスクを与えることで子どもたちの能力が上がるのか?」
今、自分の中では、ちょっと試してみたい所です。
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